
Specifications
Materials
無垢材をはじめとして自然な素材をなるべく使うこと、からだと環境に優しい素材を選ぶことを大切に、住まいに使用する素材を厳選しています。
左官や紙、無垢材などの素材にこだわり、多湿な北陸の気候や、暮らす人に合わせた、五感に心地よい家をつくること。
環境にやさしい素材というのは、その家で生活する私たちにも優しい素材ということ。人によって感じ方や、感覚は千差万別ですが、経年変化を楽しみながら、自然や時間の経過による様々な変化に美しさを見出し、傷まないように大切に扱い、手入れし住まうこと。日本人があたりまえにしていた暮らしを大切にしたいと、わたしたちは考えています。
安田工務店では「長く住み続けられる家」を目指し外壁は経年変化が美しく不自然でない左官(塗り壁)や、日本の神社仏閣でもよく見受けられ手入れすれば長く住み続けられる木板張り、耐久性があるガルバリウム鋼板の3つを採用しています。明治時代の蔵を移築した弊社事務所の正面の外壁はモルタル洗い出し仕上げになります。
モルタル掻き落しは、白セメントもしくは着色セメントに消石灰と骨材を混入して作った材料を塗り付け、タイミングを見計らって掻き落し器やワイヤーブラシを使って粗面に仕上げます。
セメントペーストの色、骨材の色と大きさ、掻き落し方法などによって様々な表情が出せるため左官職人の個性がでやすく、施主様の要望などをお伺いして、世界でただ一つの壁を作り上げることも可能になります。左官職人が材料をオリジナルで配合し掻き落とすことで見えてくる骨材や、表面の凹凸による立体感や経年とともに滲み出てくる渋みが、既製品では表現できないモルタル掻き落し仕上げの魅力です。
安田工務店では、掻き落とす事も考慮し、あらかじめ厚く(2cm) 塗っています。
左:黒モルタル掻き研ぎ仕上げ 右:既製品の左官壁
職人が仕上げる左官壁には、心込めて仕上げるモノだけにある心地よさ、風合い、唯一無二の質感を感じます。
木板張り(米杉)モルタル洗い出し仕上げ
木箱の茶室の家 2020
壁材は、左官、木板張り、紙クロス、床も無垢材のフローリングなど自然素材を主成分にしたものを推奨しています。住まいの心地よさを左右する大切な素材なので厳選しています。
普段素足で触れるリビングや居室などの床材には足触りの心地よい天然素材をお勧めしています。 無垢材のフローリングには張り物の複合フローリングにはない、木独特のぬくもりや心地よさや風合いがあり冬場でもひんやりしません。また天然素材である無垢の木には節や木目などの自然な不平等さや、使い続けることで感じる経年変化など、特別な美しさがあると考えます。仕上げもウレタン 塗装で はなく木が呼吸しやすく仕上がりもナチュラルな、ソープ仕上げや自然オイル塗装をお勧めしています。今後のお手入れも踏まえ施主様での塗装も推奨しています。 お手入れしながら末長く大切にお住まい頂けましたら嬉しく思います。
住まいの表情を決めるのは、壁や床だけではありません。ドア、建具、収納、カウンター、造作家具などに使われる「造作材」は、日々の暮らしに最も近い存在です。 安田工務店では、無垢材を中心に自然素材を活かした造作材をご提案しています。既製品にはない柔らかさや 手触り、存在感、匂い、木目の豊かさが、住まいに心地よい調和と居心地の良さを生み出します。 本物の素材は年月とともに味わいや愛着を増し、住まう人の手や暮らしにゆっくり馴染んでいきます。
緑の中に佇む木の家 2023
リビングドア、玄関戸、木製ポスト受け、窓枠、ドア枠、巾木、暖炉背面板張りなどを檜材で仕上げました
檜は、日本の建築や家具に昔から親しまれてきた木材です。香り、耐久性、美しい色味、加工のしやすさのバランスが良く、住宅の造作材として非常に人気です。特に、床、天井、壁、建具に使うと、室内全体が温かい雰囲気に包まれ清潔感のある印象になります。
白が映えるベージュの家 2024
ホワイトアッシュ材で、階段、1階フローリング、ダイニングテーブル、造作家具天板(キッチン・トイレ)、玄関玄関の框前の一段低い位置の式台(この部分を金沢では浜床といいます)を仕上げました
ホワイトアッシュは、硬さ・耐久性・美しい木目を兼ね備えた北米産の広葉樹材です。檜や杉のような柔らかい木材と比べると、よりモダンでシャープな雰囲気が出せます。造作材としては、階段・家具・カウンター材におすすめで、北欧モダンな美しい住宅にも、適しています。
通り土間の家 2022
現在では入手困難な(2025年)希少なホワイトオーク材で、階段、階段手すり、玄関框兼廊下、造作キッチン天板、オーディオボード(面材はラタン)を仕上げました(ホワイトオーク弊社在庫あり)
ホワイトオークは、日本の「ナラ材」と同系統で、古くから家具・床材・樽材として重宝されています。 硬さ・強さ・耐水性を兼ね備えた広葉樹で、住宅においてはフローリングや階段、キッチンまわりまで幅広く活躍します。年月とともに味わい深い色合いへ変化し、「長く住み継ぐ家」にふさわしい素材です。
箱の家 2020
住まいの中心にあるのは寝室と収納を兼ねた能登ヒバで造作した大きな箱。築23年のRCマンションを自然素材を多用しリノベーションしました
「翌檜(あすなろ)」という名は「明日は檜になろう」という意味を持ちますが、実際は檜に劣らない良材。明治時代の蔵を移築した弊社事務所の壁材も能登ヒバです。毎日能登ヒバに囲まれて仕事をしています。
能登の地場産材で石川県の地域材としての価値があり、アテ林業は、日本森林学会によって林業遺産に認定されており、地域の歴史的な林業技術として高く評価されています。残念な事に能登半島地震や奥能登豪雨によって、山林や林道、製材所などで大規模な被害があり、生産基盤は大きく損なわれましたが、石川県では現在、「能登ヒバ等県産材の生産拡大と利用促進」を柱とした、創造的復興プランを策定し、2023-2032年の成長戦略に反映しています。能登ヒバはただの地域材ではなく、地震後の復興の象徴として、伝統・革新・共創のキーワードで地域とともに歩み続けています。
安田工務店は、「県産材建築ビルダー」登録事業者です。
安田工務店では、木材そのものの風合いを活かすため、合成樹脂をベースにした、プラスチックのような塗膜をつくるウレタン塗料ではなく、植物や鉱物由来の塗料を推奨しています。いつまでも色褪せないことを目指したり、不自然なエイジングをする事はせず、日本人らしい清らかな白木の美しさや、四季を感じながら年月と共に、自然に色褪せる経年変化を大切にできればと、わたしたちは考えます。
安田工務店では、断熱材は、パーフェクトバリアを採用しています。パーフェクトバリアは、再生PETを使用したサステナブルで環境に配慮した断熱材で、万が一燃えても、化学物質の出ない(ホルムアルデヒドフリー)断熱材です。繊維がしなやかで柔らかく、肌に触れてもチクチクしません。
フランスベッドや、新幹線のシートにも使われており、有害な粉塵も出さず、刺激もなく、接着剤を使用せず、熱で融着させているため、施工する人や、住まう人の体にも優しい断熱材です。
ホウ酸を採用しています。自然由来の安全な方法かつ、揮発性がなく空気を汚さない為、赤ちゃんやペットがいるご家庭でも安心・安全な防蟻処理です。強い薬剤成分を含まないため、人や哺乳類にはほぼ無害、その一方で、シロアリや木材腐朽菌には効果的に働き、長期間にわたって木材を守り続けます。分解されにくく、水に流されなければその効果は半永久的とも。化学系薬品に頼らない持続可能な、からだと環境に優しい防蟻処理です。
安田工務店は、大切なお住まいに使用するもの全て、安全性を最優先にしてお選びしています。